和歌山国宝 金剛三昧院多宝塔をたずねて


 
高野山と和歌山県熊野、奈良県吉野と各参拝地を結ぶ参詣道を含めた一帯「紀伊山地の霊場と参詣道」として、世界文化遺産に登録されている。
 

高野山においては、主に歴史的建立物としての価値が高い6ヶ所が登録されている。
総本山金剛峯寺が管轄している5か所と金剛三昧院である。
 

金剛三昧院は、他の寺院とはやや離れた小田原谷の最南部の山腹に位置するため、山内の大火のたびにも類焼を免れ、創建当時の多宝塔や経蔵等、山内でも数少ない鎌倉時代の遺構が現存している。
 

 


 国宝 多宝塔

高さはおよそ15メートル。屋根の一辺はおよそ9メートル。

多宝塔の内部には、重要文化財に指定されている秘仏、五智如来(ごちにょらい)像が安置されている。

多宝塔は、北条政子が夫・源頼朝の逝去に伴い創建した禅定院の規模を拡大し、金剛三昧院と改めたときに造営することになったもの。建立は貞応2(1223)年、高野山で現在残っている、もっとも古い建立物である。


多宝塔としても、滋賀県大津市の石山寺に次いで二番目に古いものである。


建立当時の朱色がほのかに残り、裳階上の白い円形部分との色合いが、背後に深々と広がる杉木立と合わさりとけこんでいる。
 

 

 

 

 

 

 


金剛三昧院は、建暦元年(西暦1211年)、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝公の菩提を弔うために、その妻の北条政子が創建しました。始めは禅定院と称しており、承久元年(1219年)、三代将軍実朝公の逝去にともない、その遺骨を納め、禅定院を金剛三昧院と改めた。
 

 

 


国指定の貴重な文化財も多数現存している。

<建築物> 

(国宝) 多宝塔 

(重要文化財) 経蔵 、 庫裡、四所明神社、 天満大自在天社

<仏像>

(重要文化財 )

木造五智如来坐像 、 木造十一面千手観音立像、 木造不動明王立像 

<絵画>

(重要文化財) 

金地著色梅花雉子図、愛染明王画像 

<工芸>

(重要文化財) 

銅鐘、 刀剣二口
 

 



多宝塔としても、滋賀県大津市の石山寺に次いで二番目に古いものである。 
 



数台の駐車場の向こうに大きな宿坊がある。