入口に警備の人が、狭い道を誘導してくれていたので不思議に感じたが、帰りに理由が解った。秋篠寺の目の前に競輪場があり、競輪の開催日だったのである。そんな周辺の環境にそぐわないぐらい門をくぐると別の世界がある。門は紅葉の色づきから趣が感じられる。
紅葉と落ち着いた感じの秋篠寺の東門
本堂は新薬師寺にそっくりな配置になっている。
国宝秋篠寺 本堂
本堂の中には、薬師如来三尊像、伎芸天立像が安置されているのが拝観できる。伎芸天立像は現存するものは日本でひとつ秋篠寺だけのようで、伎芸天は容姿美しく芸能にひいでた天女で、重要文化財に指定されている。
やや首をかしげ、微笑みを浮かべ神秘的な表情に魅了される。
伎芸天と対照的な高さ2メートルの十数匹の蛇がからみつく激怒の表情の迫力ある大元帥明王立像は、6月6日にみ開扉される秘仏がある。
秋篠寺の苔は、良質の芝生のように張りめぐり、写真以上にきれいである。苔にもいろいろ種類があるのだろう。苔についてわからないのが残念である。
門をくぐって、本堂まで、この緑と苔でやすらぎの気持ちになる。
秋篠寺には、品の良さ、品格みたいなものが感じられるのは、この緑と苔にようるものだと思われる。別世界に時がゆったりと流れて行くようだった。
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